at the cost of
- (前)〜を犠牲にして
発音のコツ
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at the cost of は、前置詞の at と of が弱く発音され、名詞の cost に強くアクセントが置かれます。cost の母音 /ɔ/ は、口を縦に大きく開けて「オ」と「ア」の中間のような音を出します。続く「st」は息だけで「スト」と軽く添えるイメージです。全体の流れとして「アッ・ザ・コスト・オブ」と区切らず、「アッタコスタヴ」のように滑らかに繋げて発音すると自然に聞こえます。
活用形
- 三単現
- costs
- 進行形(-ing)
- costing
- 過去形
- cost
- 見出し語の構成要素である動詞 cost の過去形。現在形と同形です
- 過去分詞
- cost
- 過去分詞も現在形と同形です
コアイメージ
何かを得るために大切なものを失ったり、不利益を被ったりすることがコアイメージです。目標を達成する裏で、健康や人間関係など別の何かを犠牲にした状況を説明する時に使います。
at the cost ofの意味・例文
前置詞
〜を犠牲にして
losing something to gain something else; with a price
He achieved success at the cost of his health.
彼は健康を犠牲にして成功を収めました。
成功の裏にある健康という代償を強調します。
She saved the child at the cost of her own life.
彼女は自らの命と引き換えにその子供を救いました。
命という究極の犠牲を払った状況を表します。
Economic growth should not come at the cost of the environment.
経済成長は環境を犠牲にして成り立つべきではありません。
環境問題などの社会的なテーマでも頻出する表現です。
The company expanded its market share at the cost of product quality.
その企業は製品の品質を犠牲にして市場シェアを拡大しました。
利益のために重要なものを軽視した状況を批判的に伝えます。
語源
at the cost of の中心となる cost は、ラテン語の constare(費用がかかる)に由来します。これは接頭辞の con-(共に)と stare(立つ)が組み合わさった言葉で、秤の上に「釣り合って立つ」状態から「価値」や「費用」を表すようになりました。そこから発展し、何かを得るための「犠牲」や「代償」を意味するようになりました。同じ stare(立つ)を語根に持つ関連語には、stand(立つ)があります。
派生語・ファミリー
at the cost ofの使い方
よく使う組み合わせ
使い分け
at the cost of は何かを得るために払う不利益を、at the expense of は他者の利益や特定のものを損なうことを、at the sacrifice of はより価値のあるもののために意図的に手放すことを表します。
“They joked at the expense of their friend.”
→ 特定の誰かや何かを犠牲にして利益を得るニュアンスです。
“She worked hard at the sacrifice of her free time.”
→ より大きな目的のために自ら進んで何かを諦めるニュアンスです。
よくある間違い
× The new bridge was built at the cost of $10 million. ○ The new bridge was built at a cost of $10 million. → 金額などの「費用」を表す場合は a cost of を使います。the cost of は「犠牲・代償」を表すため不自然です。
× He succeeded at the cost to his family. ○ He succeeded at the cost of his family. → 「〜を犠牲にして」という定型表現では前置詞 of を使います。to を使うのは誤りです。
コラム
豆知識
語源となったラテン語の constare(共に立つ)は、古代の市場で天秤を使って買い物をしていた様子に由来します。商品とおもりが天秤の上で「共に立つ(釣り合う)」ことから、その商品の「価値」や「費用」が決まりました。この「釣り合い」の概念が、現代の「何かを得る代わりに何かを差し出す」という犠牲のニュアンスに繋がっています。
リアルな使われ方
ネイティブの日常会話では、at the cost of よりも at the expense of の方がやや頻繁に使われる傾向があります。特に「誰かを笑い者にして」と言う時に at the expense of someone's feelings と表現しますが、この文脈では cost はあまり使われません。文脈に応じて使い分けることが重要です。
映画・音楽での使われ方
2015年の映画『マネー・ショート(The Big Short)』などの金融映画では、利益を追求する裏で一般市民の生活が犠牲になる様子が描かれます。こうした「誰かの犠牲の上に成り立つ利益」を語る際、英語のレビューや批評では at the cost of がキーワードとして頻繁に登場します。
イディオム・定型句
どんな犠牲を払っても
“We must win this game at all costs.”
莫大な費用がかかる
“Buying a new car will cost an arm and a leg.”
代償の大きさを思い知る
“He is now counting the cost of his mistake.”
at the cost ofを使った会話例
金曜の夕方、オフィスで同僚と
The new software update was released yesterday.
Yes, but I heard they rushed it at the cost of stability.
I noticed that. The system has been crashing all morning.
It is a classic example of prioritizing speed at the expense of quality.
We need to fix these bugs at all costs before Monday.
Agreed. I will stay late tonight to patch the issues.
Are you sure? You shouldn't work hard at the cost of your health.
Don't worry. It is just for tonight.
文化的背景
欧米のビジネス文化では、成果を求めるあまり個人の生活や健康が犠牲になる「バーンアウト(燃え尽き症候群)」が問題視されています。そのため、何かを犠牲にして得る成功を手放しで称賛しない傾向があります。英米間で使い方に大きな差はなく、どの地域でも広く使われます。
よくある質問
Q. at the cost of とは?
何かを得るために大切なものを犠牲にすることです。『He got the promotion at the cost of his free time.(彼は自由な時間を犠牲にして昇進した)』のように、得たものと失ったものの対比を表します。
Q. at the cost of と at a cost of の違いは?
冠詞の the と a で意味が大きく異なります。the は「〜を犠牲にして」という比喩的な代償を表しますが、a は『The project was completed at a cost of $5,000.(5000ドルの費用で完了した)』のように具体的な金額を表します。
Q. at the cost of はネガティブな意味でしか使えませんか?
基本的には失ったものに対するネガティブなニュアンスを含みます。しかし『She saved him at the cost of her life.(彼女は命を懸けて彼を救った)』のように、尊い自己犠牲や英雄的な行動を称える文脈でも使われます。
Q. at the cost of はどのように言い換えられますか?
ほぼ同じ意味で at the expense of に言い換えることができます。『They expanded the business at the expense of quality.(品質を犠牲にして事業を拡大した)』のように、ビジネスや日常会話で幅広く使えます。
Q. cost を使った有名な表現は他にありますか?
『at all costs(どんな犠牲を払っても)』が非常に有名です。『We have to meet the deadline at all costs.(何としても締め切りを守らなければならない)』のように、強い決意を示す時に頻出します。
CHECK QUIZ
Q: 「100万ドルの費用で」を表す自然な表現は?
Q: 「他人を犠牲にして(笑い者にして)」冗談を言う、の自然な表現は?
Q: 「He won the match at the cost of his injured knee.」の意味は?