arbitrage
- (名)裁定取引、サヤ抜き
- (動)裁定取引をする
発音のコツ
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arbitrage は最初の「ar」に第一アクセントがあります。口を大きく開けて「アー」と発音しつつ、舌を丸めて R の音を作ります。最後の「rage」は /rɑːʒ/ となり、「ラージ」の「ジ」は唇を少し突き出して息を摩擦させる有声音です。「アービトラージ」と平坦なカタカナ読みにならないよう、最初を強く、最後を滑らかに発音してください。
活用形
- 三単現
- arbitrages
- 進行形(-ing)
- arbitraging
- 過去形
- arbitraged
- 過去分詞
- arbitraged
コアイメージ
異なる市場間の価格差を利用して利益を得ることがコアイメージです。金融市場やビジネスにおいて、安い市場で買い、同時に高い市場で売ることで利益を狙う時に使います。
arbitrageの意味・例文
名詞
裁定取引、サヤ抜き
The practice of buying something in one place and selling it in another to profit from a price difference.
The company made a huge profit through currency arbitrage.
その会社は通貨の裁定取引で莫大な利益を上げました。
currency arbitrage で「通貨の裁定取引」となります。
Hedge funds often use arbitrage strategies to minimize risks.
ヘッジファンドはリスクを最小限に抑えるため、しばしば裁定取引戦略を用います。
arbitrage strategy (裁定取引戦略) は金融ニュースで頻出します。
The theory assumes that there are no arbitrage opportunities in a perfect market.
その理論は、完全市場においては裁定取引の機会が存在しないと仮定しています。
arbitrage opportunity で「裁定機会」という意味です。
動詞
裁定取引をする
To buy and sell goods or assets simultaneously in different markets to profit from price differences.
Traders arbitrage between the two stock exchanges to capture small price differences.
トレーダーたちは小さな価格差を得るために2つの証券取引所間で裁定取引を行います。
arbitrage between A and B で「AとBの間で裁定取引をする」となります。
Investors are looking for ways to arbitrage the price gap.
投資家たちはその価格差をサヤ抜きする方法を探しています。
他動詞として「〜の裁定取引をする」という形でも使われます。
He tried to arbitrage used cars by buying them in rural areas and selling them in the city.
彼は田舎で中古車を買い、都市部で売ることでサヤ抜きしようとしました。
金融商品以外にも、身近な転売の文脈で使えます。
語源
arbitrage はフランス語の arbitrage(仲裁)から来ており、ラテン語の arbitrari(判断する)に遡ります。元々は争い事を仲裁し適正な判断を下すことを意味していましたが、そこから市場の価格の歪みを見極めて利益を上げる「裁定取引」という意味に発展しました。同じ語根を持つ関連語には、arbiter(仲裁人)があります。
派生語・ファミリー
arbitrageの使い方
よく使う組み合わせ
使い分け
arbitrage は価格差を利用して無リスクで利益を狙い、speculation は価格変動を予測して高いリスクを取り、investment は長期的な価値の成長に資金を投じます。
よくある間違い
× He made money by arbitrage the stocks. ○ He made money by arbitraging the stocks. → 前置詞 by の後には動詞のing形(動名詞)を置く必要があります。
× The company uses an arbitrage to avoid taxes. ○ The company uses arbitrage to avoid taxes. → arbitrage は通常不可算名詞として扱われるため、不定冠詞の a や an は付けません。
コラム
豆知識
フランス語の arbitrage は元々「仲裁」を意味し、現在でも国際法やスポーツの世界で使われることがあります。しかし英語圏では、金融用語としての「裁定取引」の意味で定着しました。市場の価格の歪みを見つけて「適正な状態に導く」というプロセスが、争いを仲介する役割と似ているのは興味深い点です。
リアルな使われ方
ネイティブのビジネス会話では、単なる金融の枠を超えて、知識やスキルの差を利用して利益を得ることを time arbitrage(時間の裁定)や information arbitrage(情報の裁定)と表現することがあります。これは「自分だけが知っている有利な状況を活用する」という実用的な比喩表現です。
映画・音楽での使われ方
2012年のサスペンス映画『キング・オブ・マンハッタン 危険な賭け(原題:Arbitrage)』は、巨万の富を築いたヘッジファンドのマグナートを描いた作品です。タイトルの Arbitrage は彼のビジネス手法を指すとともに、彼が仕事と家族、そして嘘の間で綱渡りをする人生そのものを象徴しています。
イディオム・定型句
規制の抜け穴を利用した利益追求
“The bank engaged in regulatory arbitrage across borders.”
小売店での転売(せどり)
“Many people start retail arbitrage as a side business.”
無リスクの裁定取引
“True risk-free arbitrage is extremely rare in modern markets.”
arbitrageを使った会話例
オフィスの休憩スペースで同僚と
Did you read the article about the hedge fund's new strategy?
Yes, they are focusing heavily on currency arbitrage now.
It sounds less risky than pure speculation.
Exactly. They just buy low in one market and sell high in another.
Do you think there are still many arbitrage opportunities left?
Probably not. Algorithms close those price gaps almost instantly.
I see. It requires incredibly fast technology to arbitrage successfully today.
That is why it is not a game for ordinary investors.
文化的背景
金融業界において、arbitrage は市場の非効率性を是正し、適正な価格形成を促す重要な役割を果たしていると見なされます。英米間で大きな差はなく、どの地域でも広く使われます。近年では、個人が小売店で安く買いネットで高く売る「retail arbitrage(せどり)」も一般的な副業として定着しています。
よくある質問
Q. arbitrage とは?
異なる市場間の価格差を利用して利益を得る「裁定取引」のことです。『He made a profit through arbitrage.(彼は裁定取引で利益を得た)』のように、金融やビジネスの文脈で使われます。
Q. arbitrage は日常会話でも使いますか?
基本的には金融の専門用語ですが、安く買って高く売る「転売」や「せどり」を指す際にも使われます。『He does retail arbitrage on weekends.(彼は週末にせどりをしている)』のように表現します。
Q. arbitrage と speculation の違いは何ですか?
リスクの有無が異なります。arbitrage は価格差を利用してほぼ無リスクで利益を狙いますが、speculation は価格変動を予測し高いリスクを取ります。『Speculation relies on price movement.』のように使い分けます。
Q. arbitrage の発音のコツは?
最初の「ar」は口を大きく開けて「アー」と長めに発音し、最後の「rage」は「ラージ」と濁る音で終わります。『I studied arbitrage.』と言う時、「アービトラージ」と平坦にならず、最初の音にアクセントを置きます。
Q. regulatory arbitrage とはどういう意味ですか?
国や地域による法規制の違いを利用して、自社に有利な条件を引き出すビジネス手法のことです。『They engaged in regulatory arbitrage.(彼らは規制のサヤ抜きを行った)』のように、多国籍企業のニュースなどで登場します。
CHECK QUIZ
Q: 確実な利益を狙う「裁定取引」に最も適した単語は?
Q: 「retail arbitrage」が意味する現代の一般的なビジネスとは?
Q: 「2つの市場間で裁定取引をする」の自然な表現は?